アンジー・ブルックスビー
1965年に 米国のバルティモアーで生まれる。
1986年にバルティモアー芸術大学マリーランド・インスティチュートで彫刻家を卒業。
同大学在学中に 彫刻家ジョン・シャ―ン、ジェネ・バルディーニ教授、マーガレット・ドーウェル教授らに師事する。
卒業後イタリアのフィレンツェに留学し、それ以来今日までイタリアに在住。
イタリアで20年間暮らしている間に「イタリア料理にすっかり魅了されてしまった。」と彼女は語る。
もちろん 彼女はトスカーナの田園風景を描くことも好きだが、イタリア料理に関連した題材が最近では特に人々の人気を集めるようになり ブルックスビーの作品の主体を構成している。
架空のテーブルと仮した細長いキャンバスの上にブルックスビーによって選ばれたワイン、オリーブオイルやチーズなどが並び、背景には古くからイタリアに伝わる食物や食習慣などに関することわざがちりばめられている。
ブルックスビーは 彼女のこれらの作品を古代ギリシャ・ローマ時代に描かれたクセニアxeniaと呼ばれた作品群のはるかなる時空を超えた生き残りと考えることを好んでいる。
古代ギリシャやローマの風俗習慣を伝える作家として高名なヴィトゥルヴィウスによればクセニアxenia とは古代の壁画の一種で、果物やワインなどの食欲をそそられるモチーフが描かれ、その目的は特にゲストを歓迎するためであったそうだ。
ブルックスビーはイタリア、ドイツ、米国において 毎年積極的に個展を催しているほかその他の数多くの展覧会および博覧会に招待されて出品している。